ハンガンバス乗り方完全ガイド、料金3000ウォンから時刻表まで全解説

ソウルの新しい名物になりつつある水上交通機関、ハンガンバスをご存知でしょうか。漢江という川を舟で移動しながら景色を楽しめる乗り物で、通勤にも観光にも使えると話題になっています。今回、正式運航開始から11ヶ月で累計乗客数が50万人を突破したという発表がありました。この記事では、そのニュースを紹介しながら、実際にハンガンバスに乗る際に必要な料金、時刻表、乗り場情報まで、日本から訪れる方にも分かりやすいようにまとめてお伝えします。

累計乗客50万人突破、その中身を見てみる

ソウル市の発表によると、2025年9月18日に正式運航を開始したハンガンバスは、2026年8月13日時点で累計乗客数が50万1430人に達しました。全区間の運航を再開した2026年3月以降、利用者数が急速に伸びており、3月から7月までの5ヶ月間でおよそ30万人が利用し、その後わずか50日間で追加の10万人が乗車したといいます。運航開始からしばらくは一部区間の運休が続いていたことを考えると、全区間再開後の伸び方はかなり急激だったことが分かります。

ソウルの漢江(ハンガン)を運航する水上バス「ハンガンバス」が、乗客50万人突破を祝っている様子を描いたイラスト。船上の乗객とドックにいる人々が笑顔で手を振っており、遠くにはソウルの街並みが見える。


興味深いのは、利用の半分近くが週末に集中しているという点です。累計50万1430人のうち24万3509人、割合にして48.6パーセントが土曜日と日曜日に乗車していました。ソウル市の担当者は、ハンガンバスが単なる移動手段を超えて、週末に漢江を楽しむための新しいレジャーコンテンツとして定着しつつあると説明しています。平日は通勤で使う人が多い一方、週末は景色を楽しみたい観光客や市民が集まっているという構図が見えてきます。

外国人観光客からも支持されている理由

実際にソウルを訪れる外国人旅行者の間でも、ハンガンバスは静かに人気を集めています。地下鉄やタクシーではどうしても見えてこない角度から、63ビルや漢江大橋群、江南のビル群といったソウルの街並みを一望できるのが最大の魅力です。窓ガラス越しではなくパノラマの通し窓から景色を眺められる船内設計になっているため、走行中は写真を撮る乗客の姿が絶えません。特に夕方の便では、ビルの明かりが少しずつ灯り始める時間帯に川面を渡っていくことになり、東京の隅田川クルーズや横浜のシーバスとはまた違った、都市の真ん中を切り裂くように進んでいく独特の高揚感があります。移動そのものが観光になるという点が、口コミで少しずつ外国人旅行者の間にも広がっている理由のようです。

乗り場ごとの利用者数から分かること

乗り場別の利用者数を見ると、汝矣島(ヨイド)が17万7893人と圧倒的に多く、次いで蚕室(チャムシル)が6万9227人、麻谷(マゴク)が6万6818人、纛島(トゥッソム)が5万8526人、望遠(マンウォン)が5万1965人、玉水(オクス)が3万3218人、狎鴎亭(アックジョン)が2万9666人、ソウルの森が1万4117人となっています。汝矣島が中心的なハブとして機能していることが数字からもよく分かります。地下鉄5号線の汝矣ナル駅から徒歩で230メートルほどと近く、乗り換えのしやすさが利用者数を押し上げている理由の一つと考えられます。初めてハンガンバスに乗る場合は、この汝矣島から乗るのが最も分かりやすくおすすめです。

満足度調査の結果も良好でした。ソウル市が2026年6月29日から7月5日にかけて乗客3569人を対象に実施した調査では、回答者の93パーセントが「また利用したい」と答え、95パーセントが「知人に勧めたい」と回答しています。ソウル市未来漢江本部長は、利用者の声と実際の利用パターンを丁寧に分析しながら、より便利で満足度の高い水上交通サービスへと改善を続けていくと述べています。

ハンガンバスの路線と乗り場

ハンガンバスは麻谷から望遠、汝矣島、狎鴎亭、玉水、纛島を経て蚕室まで、合計7つの乗り場を結んでいます。汝矣島を境に、蚕室方面を結ぶ東部路線と、麻谷方面を結ぶ西部路線に分かれて運航されているのが特徴です。

ハンガンバス 主な乗り場と特徴

汝矣島, 中心のハブ乗り場, 地下鉄5号線から徒歩約230メートル, 初心者におすすめ

蚕室, 東部路線の終点, ロッテワールドなど観光地に近い

麻谷, 西部路線の終点

望遠, 望遠漢江公園に近い乗り場

狎鴎亭, 江南エリアからのアクセスに便利

玉水, 東湖大橋周辺

纛島, 纛島漢江公園に近く、夜景スポットとしても人気

料金はいくら、支払い方法で気をつけたいこと

ハンガンバスを利用する上で、日本から来た方が最も戸惑いやすいのが支払い方法です。現金での支払いはできず、モバイル交通カードまたは専用アプリでの決済のみとなっています。日本の交通系ICカードのような感覚で、事前にTマネーなどの交通カードを準備しておく必要があります。乗り場には発券機も設置されており、外国人でもクレジットカードなどで簡単に決済できるようになっています。ただし発券機はカード決済のみ対応で、こちらも現金は使えません。

区分 料金
一般(大人) 3,000ウォン
青少年(13~18歳) 1,800ウォン
子供(6~12歳) 1,100ウォン

ソウル市の気候同行カードを利用している場合は、月額を追加するだけでハンガンバスを含む対象交通機関を乗り放題で利用できます。プランは二種類あり、自転車シェアリングのタルンイまで含めたプランが月70,000ウォン、自転車を含まないプランが月67,000ウォンとなっています。短期旅行の観光客が新規で契約するには少しハードルが高い金額ですが、ソウルに長期滞在する方や、地下鉄・バス・ハンガンバスを毎日のように使う方であれば十分に元が取れる仕組みです。一般的な交通カードを使う場合は、乗車時と下車時にそれぞれカードをタッチする方式で、地下鉄と同様の感覚で利用できます。また地下鉄やバス、広域急行バスとの乗り換え割引も適用されるため、地下鉄でハンガンバスの乗り場まで移動した後にそのまま乗り継ぐような使い方をしても、通常より安く済ませることができます。

事前予約は基本的に不要で、乗り場に到着して交通カードをタッチすればそのまま乗船できますが、通勤時間帯や週末の観光シーズンは満席になることもあるため、事前にネイバー地図やカカオマップなどのアプリでリアルタイムの空席状況を確認しておくと安心です。なお1回券として購入したチケットは、購入した乗り場でのみ利用可能で、使用期限はその日のうちに限られる点にも注意が必要です。

運航時間と時刻表の目安

運航時間は平日と週末で異なります。おおよその目安として、平日は朝7時頃から夜22時30分頃まで、週末は朝9時30分頃から夜22時30分頃まで運航されており、1日あたり合計32便前後が運航されています。通勤時間帯には急行便が15分から20分間隔で運航される一方、それ以外の時間帯はおよそ1時間に1便程度の間隔になります。

区分 運航時間 運航間隔の目安
平日 午前7時頃~午後10時30分頃 通勤時間帯15~20分, それ以外約1時間
週末 午前9時30分頃~午後10時30分頃 約1時間

ここで注意しておきたいのは、時刻表や運航ダイヤは今後の政策や需要、さらには漢江の水位や天候にも応じて変更される可能性があるという点です。実際にこれまでも大雨による水位上昇や、ダムの放流量調整などを理由に、一部区間の運航が急きょ調整されたり、区間の途中で折り返し運航になったりしたケースがありました。旅行の直前には、必ず公式サイトや現地の案内板で最新の運航状況を確認することをおすすめします。

東京の水上バスと比べてみると

東京に住んでいる方なら、隅田川を走る水上バスをイメージすると分かりやすいかもしれません。隅田川の水上バスがどちらかというと観光船としての性格が強いのに対し、ハンガンバスは通勤利用も強く意識した設計になっている点が大きな違いです。急行便や気候同行カードによる定期券的な仕組みが用意されているのも、日常の足として使ってもらうことを前提にしているためです。とはいえ、週末利用者が全体の半分近くを占めているという数字を見る限り、実際には観光や余暇の手段として楽しむ人も非常に多いというのが現状のようです。夕方から夜にかけて纛島や汝矣島から乗船すると、漢江に沈む夕日やソウルの夜景を船上から眺められるため、観光目的で訪れる場合はこの時間帯を狙ってみるのもおすすめです。

累計乗客数50万人という数字は、開業からわずか11ヶ月という期間を考えるとかなりのペースです。特に全区間運航が再開されてからの伸びが著しいことから、今後さらに利用者が増えていく可能性は十分にあります。日本から訪れる旅行者にとっても、地下鉄やバスとは違った角度からソウルの街を眺められる貴重な体験になるはずです。交通カードの準備と運航状況の事前確認さえしておけば、決して難しい乗り物ではありませんので、ソウル旅行の予定がある方はぜひ選択肢の一つに加えてみてください。

Q&A

ハンガンバスの支払いに現金は本当に使えませんか。
はい、現金決済はできません。モバイル交通カードまたは専用アプリ、あるいは乗り場の発券機でのカード決済のみとなっているため、事前にTマネーなどの交通系ICカードかクレジットカードを用意しておく必要があります。

初めて乗るならどの乗り場がおすすめですか。
地下鉄5号線の汝矣ナル駅から徒歩約230メートルとアクセスが良く、利用者数も最も多い汝矣島の乗り場が分かりやすくおすすめです。

事前予約は必要ですか。
基本的には不要です。乗り場で交通カードをタッチすればそのまま乗船できますが、混雑が予想される時間帯はアプリでリアルタイムの空席状況を確認しておくと安心です。

気候同行カードとはどのようなものですか。
ソウル市が提供する定額乗り放題型の交通カードで、自転車シェアリングを含むプランが月70,000ウォン、含まないプランが月67,000ウォンです。ハンガンバスを含む対象交通機関を乗り放題で利用できますが、長期滞在者向けの仕組みで、短期旅行者にはあまり向いていません。

週末と平日で運航時間は違いますか。
はい、異なります。平日はおおよそ午前7時頃から午後10時30分頃まで、週末はおおよそ午前9時30分頃から午後10時30分頃までの運航が目安です。ただし水位や天候によって変更される可能性があるため、公式サイトでの事前確認をおすすめします。

子供や学生向けの割引はありますか。
はい、あります。一般料金が3,000ウォンであるのに対し、青少年(13~18歳)は1,800ウォン、子供(6~12歳)は1,100ウォンとなっています。

夜景を楽しむにはどの時間帯がおすすめですか。
夕方から夜にかけて、纛島や汝矣島から乗船すると、漢江に沈む夕日やソウルの夜景を船上から眺めることができ、観光目的であればこの時間帯が特におすすめです。

コメント

このブログの人気の投稿

韓国の「ランチフレーション」現象と進化するおかずHMR市場:日本市場への示唆と今後の展望

空きビル・ホテルが住宅に変わる?韓国の革新的な「非住宅リノベーション住宅」供給計画の光と影

日本人の韓国就職成功ノート 第3編最終回, ビザ申請から家探しまで韓国移住をスムーズに進める方法